2016年1月17日日曜日

宣教クララ修道会 マザー・マルタ・G・エルナンデス総長からのお便り 


<御聖体の宣教クララ修道会 マザー・マルタ・G・エルナ
 ンデス総長から下記のメールが届きました。>

 
    神の国が速やかに来ますように

     20151231日、ローマより

 

いつくしみ―、それは人生の旅路で出会う兄弟と真摯に向き合うとき、それぞれの心で働く、基本となる法です。

いつくしみ―、それはわたしたちの罪という限界にもかかわらず、いつも愛されているという希望を心にもたらすもので、神と人が一つになる道です。
      
          教皇フランシスコ、いつくしみの特別聖年公布の大勅書 2

 


親愛なる菅野様、そして「ともに歩む会」のすべての会員の皆様へ

 

永遠に私たちと共にいて下さるために、天から下り、人となられた神様の愛をもって、イエスのご降誕と新年の慶びのご挨拶を申し上げます

  ローマに戻り、早1週間が過ぎました。実は、私たちの愛するミッション・シエラレオネの共同体を訪問し、シスター達と分かち合うために、総評議員の二人のシスターと(そのうちの一人はシエラレオネ出身のシスター ジョセフィン カマラです。)シエラレオネに滞在する幸運に恵まれました。

  まず初めに、菅野様と「ともに歩む会」の皆様が、特にこの度のエボラ疫病蔓延の困難な時に、シエラレオネの兄弟にお示しくださいました寛大な、際限のない御支援に対し心から感謝申し上げます


   私個人にとりまして、愛徳と献身によって、人々の心に起こされた奇跡に、深く感動しました。

 無邪気な子どものほほえみや、愛するシエラレオネの人々の希望に満ちた眼差しに触れ、命と喜びの種をまき続けて下さった神様に、そして、これを実現するためにシエラレオネの人々に寛大に愛と希望をもたらし続けて下さった多数の兄弟姉妹の皆さんに、ただただ感謝あるのみです。

  日本の皆様への感謝の気持ちが溢れました。

  今回のシエラレオネ訪問中、神様が準備して下さった数えきれない沢山の素晴らしい体験の一つを、皆様と分かち合いたいと思います。それは、ロポロという小さな村でのことです。この村では数人がエボラに感染しましたので、村全体が、21日間の隔離措置となりました。数週間にわたり、ミショネロ・デ・クリスト会のホセ・ラディージャ神父とマンゲブレコミュニティーのシスター達は、日本をはじめあちらこちらから頂いた、米・その他の食料品を集落の各家の前まで運び、距離を置いて村の人々に挨拶して回りました。


 厳しい日々を乗り越え、ついにロポロ村のエボラ出血熱終結の宣言が政府から出され、ぺぺ神父(ホセ神父の愛称)とシスター達は、村中に張り巡らされていた隔離の綱を取り外し、小さな村全員が大喜びで、エボラ期間中に示して下さった親しさに感謝したのでした。ぺぺ神父がごく自然に、神様への感謝としてミサをささげ共に祈る事を村の人々に提案すると、全員が(村は伝統的にイスラム教を信仰しています。)喜んで賛成し、その翌週の土曜日、神父さまは、村人とミサを捧げるために村に行きました。そして木の下に準備された小さなテーブルと数脚のイスが準備された場所でミサが行われました。全員心をこめてミサに参加し、ミサの後、村の人々から、“毎週土曜日にミサをして欲しい”とぺぺ神父に要請がありました。
 ある土曜日、私もミサに参加する機会があり、神父さまとシスターたちと共にロポロに行き、村の人々が建てた大きな椰子の葉で屋根を葺いた木の棒で立てられた小さなチャペルでミサに与りました。ミサの終わる前に、村の方よりバスケットいっぱいの果物と鶏の卵を頂きました。貧しさの中にも寛大に分かち合う豊かな心をもった村の人々!

  神さまは、 この他にもこのような素晴らしい体験をする機会を沢山お与えくださいました。これらの体験を通し、私たちと交わる兄妹、特に助けを必要としている兄弟の中におられる神様の慈愛に満ちた御業に感動しました。


  新たにもう一度、愛するシエラレオネのために親愛と寛大さをいつも示して下さる「ともに歩む会」の皆さま、そして日本中の皆さまに感謝の言葉を申し上げます。 私たちの中に住まわれるために来られた神様の豊かなお報いがありますように。
 

 グワダルペの聖母マリアの優しいご加護と、福者マリアイネスの取次によって、皆様に多くの実りと祝福のある新しい年・2016年になりますように心よりお祈り申し上げます。

 
感謝と祈りの内に、
    
 御聖体の宣教クララ修道会・総長
 マルタ・G・エルナンデス・マルティン・デル・カンポ

                 (翻訳:田中マルタ、Sr.吉田)

   椰子の葉で建てられたのチャペルにて神父様の話に聞き入る



  チャペルは村の人々の憩いの場にもなっている 
 

  チャペルの入り口に掲げられた十字架
 

   大人と一緒に子ども達もミサに参加



  ミサの後、神父様やシスターにパパイヤやヤム、たまごなどのプレゼント

 
 
 

  21日間の外出禁止家族には、このようにして食糧が届けられた

2016年1月3日日曜日

明けましておめでとうございます


      シエラレオネの夜明け
 
「神様ありがとう! 今年も生きててよかった!!」 

シエラレオネでは、元旦のミサで毎年皆がこのように歌って、感謝の気持ちを全身で表現するのだそうです。マラリアその他の病気で命を落とすことも珍しくない国ですから、一年間無事に過ごせたということは何よりの喜びなのでしょう。

 

上記は2014年の正月に掲載したブログの書き出しの文章です。恐らく、シエラレオネの人々は、エボラ出血熱が終息して迎えた今年の元旦、2002年の内乱終結以来の、深い喜びをもってこの感謝の言葉を主に捧げたことでしょう。

会報10号の別刷りに書かれたシスター吉田の報告によると、いつもなら体中から湧き起こるように喜びを爆発させるシエラレオネの人々が、エボラフリーの宣言が出された日の夕べは、太鼓を打つ音も控えめに、エボラ出血熱で亡くなった方々を偲び、また、近親者を失った人々の気持ちに寄り添って静かに祈りを捧げる姿が地域中に広まったそうです。
 

改めまして、明けましておめでとうございます。

今、世界中がかつてない程の混乱に見舞われているように思われます。日本国内に限っても、ティッシュペーパーを咬んで飢えを凌ぐというような貧困児の存在や、北朝鮮に拉致された方々の救出が昨年一年間、一歩も進展しなかったこと、被災地の方々の多くが未だに苦しい日々の中におられることなど、心痛む問題が山積しています。

 これらのことに目をつむる訳には参りませんが、私どもは今年もシエラレオネの子どもと共に歩ませていただきたいと思います。何から手を差し伸べたら良いのか分からない時に、助けを待っている人々に、確実に直接支援金を送ることができるパイプが与えられていることの幸せを思います。私どもにできることは小さいですが、5つのパンと2匹の魚で5,000人の人々を満腹にされた主が共に歩んでくださることを信じ、今年も皆様と共に歩んで行きたいと願っています。どうぞ宜しくお願いいたします。
 
         ともに歩む会 代表 菅野勝治郎
 
 
       OLG学園の夕暮れ
 

Sr.吉田からのクリスマスと新年のカード